ご挨拶

はじめて知った梅干しの美味さ

宇都宮先生
和歌山県立医科大学
宇都宮 洋才

梅効能研究グループのプロジェクトリーダの和歌山県立医科大学の宇都宮洋才です。
私と梅の出会いを思い出しますと、私は、和歌山とは係わり合いの無い九州大分県の出身です。子供の頃は実家でも自家製の梅干しがありましたが、梅干し「大嫌い」でした。なぜならば子供の頃の梅干しの思いでは、遠足のおにぎりの具が「おかか」の時はうれしくて食べました。でも、その具が「梅干し」だと梅干しを捨ててご飯だけを食べました。
運動会でのお昼ご飯のおにぎりの具が「梅干し」で、これを捨てようとすると母親が「梅干しはカラダにいいのだから食べろ」と殴られ無理やり食べさせられましたので、私にとっての梅干しは「懲罰」的なものでしかありませんでした。
この梅干しへの思いを変える出来事がありました。(その時には特段気にかけていませんでしたが、)大学院を修了後、ここ和歌山に赴任したある日、お昼ご飯に定食屋さんに出かけ、ご飯と味噌汁だけがでてき注文したメインのおかずがまだ出てこずテーブルの上に小鉢があり、何が入っているのだろうと思い開けたところ、なんと梅干しだったのです。
そういえば紀州和歌山は梅干しが有名だったと思い、ごはんと一緒に食べたところ、梅干し1つでご飯を3杯食べてしまいました。梅干しにおいしいものがあるのだとショックを受けた思いがあります。

海外で梅干しの魅力を再発見

しかし、それから直ぐに和歌山医大を退職してアメリカのテネシー州にあるバンダービルト大学へ留学と赴き、おいしい紀州和歌山の梅干しのことはすっかり忘れてしまいました。
アメリカでは単調な生活でしたが、時々日本人で集まりパーティーが開かれました。日本人が集まれば自然と日本食の話になりました。
テネシー州はアメリカの内陸地にありますのでおいしい刺身にはなかなかお目にかかることはできませんでしたし、またおいしい梅干も手に入りにくく、おいしい刺身と梅干の入ったお茶漬けを食べたいという話で盛り上がりました。
そういうわけで日本からのお土産は梅干が大変喜ばれていました。今から思えば、梅干は日本の味、落ち着く味、懐かしい味なのだと思います。

ふたたび和歌山へ

長かったアメリカでの留学から帰国することになりましたが、日本での赴任先はまたも和歌山でした。和歌山県立医科大学に再度の赴任をしましたので、何か研究を行おうと思いました。
通常大学での研究は最先端の研究で誰にも理解できないような時々研究者自身も理解できないような研究を行うことが常ですが、私の信念である和歌山県立医科大学は県立大学であるということを忘れずに研究を進めたいと思い研究を構想しました。
今でこそ梅干が和歌山の代表であると考えますが、当時は「みかん」しか思いつきませんでしたので、医大の仲間に「みかん」を使った研究を計画しようと相談をしましたが、彼が言うには、「みかん」も良いけれど「梅」も日本一だという意見でした。
相談した先生は、みなべ町出身で梅農家の長男で、南部高校を卒業してしばらく農業を継いで梅栽培に従事していたが、一転医師になったという先生です。彼曰く「梅と言えば日本人の生活に密接した健康食品」ということでした。
日本では古くから食べられている梅ですから、多くの科学的・医学的な研究が既になされているだろうと考え、インターネットで「梅」をキーワードに文献検索を行いましたところ、唯一の医学論文が「三重大学」が「奈良県」で栽培した「南高梅」を使った研究を行っていることがわかりました。
しかし、みなべ町出身の先生から「南高梅」は、みなべ町の南部(みなべ)高校で作ったものだ!これはおかしいと憤慨して、我が地元の役場には「うめ課」という梅を専門に扱うセクションがあるので、一緒に役場に言って欲しいと頼まれ出かけました。(私は、大分県の田舎出身で、田舎での生活は好きではない)無理やりに連れて行かれました。

こうして梅の効能研究は始まった

私がみなべ町について、一番に感じたことは「まぶしい」でした。これをうめ課の課長に話をすると「まぶしいのは、子供が多いからだ!これ全て梅のおかげである」といわれました。
課長に「これまでに梅の効能研究を科学的におこなっている事例はあるか?」という私からの問いかけに、課長から「たくさんある」といって持ってきてくれたものが「新聞と雑誌の切り抜き」でした。新聞や雑誌が悪いわけではありません(私は、新聞雑誌やテレビと言った媒体は、科学者が得た情報を国民へ正しく広報するためには重要な手段だと思っております)が、それらの記事に書かれた内容を学会や論文で発表しているものではありませんでした。
新聞や雑誌に記載される内容は、科学的に証明され学会等で認知されたものを使用すべきであると我々は考えているという意見を課長に話したところ「和歌山県立医大」の先生が来てくれたので、一緒に科学的な効能研究を行えないであろうかと発案され、それが効能研究グループの研究開始のきっかけとなっております。

我々の効能研究に触れていただき、梅を皆さんの毎日の生活にうまく取り入れて、健康な生活に役立てていただくことが効能研究グループの研究者の希望です。

和歌山県立医科大学
宇都宮 洋才

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宇都宮先生の挨拶
Profile:
宇都宮 洋才
(うつのみや ひろとし)
医学博士。専門は病理学。言い伝えの域をでなかった梅干しの効能を国内外の共同研究によって医学的に解き明かす。梅干博士として知られ、マスコミや講演でも活躍。現在、和歌山県立医科大学准教授。
うつのみやレディースクリニック
メディア紹介歴
  • 主治医のみつかる診療所/テレビ東京系列 2016/7/4
  • Rの法則/NHK Eテレ2016/5/24
  • あさイチ/NHK総合テレビ 2015/6/29
  • とくダネ!/フジテレビ系列 2012/12/4
  • うまいッ!/NHK総合テレビ 2012/7/15
  • す・またん!/読売テレビ 2011/7/4
  • みのもんたの朝ズバッ!/TBSテレビ 2010/8/19・20
  • あさイチ/NHK総合テレビ 2010/6/2
  • おもいッきりDON!/日本テレビ 2010/1/21
  • カラダのキモチ/TBS 2009/6/21
  • Weekend Japanology/NHK総合テレビ 2006/10/09
  • おもいッきりテレビ/日本テレビ 2006/6/12
  • ためしてガッテン/NHK総合テレビ 2004/6/23
著書紹介
  • 著書「梅干をまいにち食べて健康になる」 梅干をまいにち食べて健康になる
    宇都宮洋才
    キクロス出版/発売:BABジャパン